近年、コロナウィルス感染拡大などの影響により飲食業界でもタッチパネルでの注文など、ITシステムを導入しデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進させる企業が増えています。
DXとは、「データやデジタル技術を駆使して、ビジネスに関わるすべての事象に変革をもたらす」ことを意味しています。例えば、映像配信サービスの「Netflix」や、食事デリバリーの「Uber Eats」などです。
様々な業界、企業が外部環境、内部環境の変化を捉え、DXによって新たな価値を創造することが、今の社会において重要です。
DX化によって、顧客のニーズに応じたサービス、商品を提供することで、顧客満足度を効果的に向上させることができます。
そこで今回は、飲食店のDX化の代表例であるセルフオーダーシステムについて紹介します!
飲食店での従来の注文とセルフオーダーシステムでの注文の比較
従来の飲食店では店員さんが各テーブルで注文を伺い伝票もしくは端末に入力し注文を取ります。
一方、セルフオーダーシステムではお客様自身がメニューを見て自分で端末や紙へ記入し注文をします。
紙や端末によってシステムは異なりますが、注文の際に店員さんが必要でないのがセルフオーダーシステムです。
下記ではそれぞれの注文方法について例を用いて比較していきます。
従来の注文
飲食店での従来の注文は、
①ホールのスタッフがお客さんのテーブルに注文を聞きに行く
②注文を厨房に伝える。
③お客様に提供
このようにお客さんからホールスタッフへ、ホールスタッフから厨房へと注文を伝達していくのが従来の注文の方式です。
セルフオーダーシステム
セルフオーダーシステムでの注文は
①お客様自身が注文
②お客様の注文が直接厨房に伝達
③提供
このように、お客様自身が注文し、注文が直接厨房に伝達するのがセルフオーダーシステムの注文方式です。
飲食店向けセルフオーダーシステムのメリット・デメリット
ここでは、このシステムについてのメリット・デメリットを詳しく説明します。
セルフオーダーシステムのメリット
① ホール担当の従業員の人件費の削減
お客様自身が注文するため、スタッフがテーブルまで注文を取りに行く必要がなく、その分の手間を削減できます。
また、それによって提供スピードが速くなり、お客様満足度も高くなります。
②オーダーミスなどのトラブルを減らせる
スタッフがお客様から直接注文を聞くとなると、どうしても聞き間違いや、キッチンへの伝達ミスが起きてしまうのが現状です。
このようなミスによって、注文内容や品数の間違え、違うテーブルへの提供など、お客様からの信頼の低下や損失に繋がります。
しかし、このシステムであれば、お客様から注文を聞く際の、聞き間違いや、キッチンへの注文伝達ミスの可能性が限りなく低くなります。
セルフオーダーシステムのデメリット
月額料金が発生する
セルフオーダーシステムを導入すると、月額料金が発生してしまうため、ランニングコストが高くなってしまいます。
しかし、お店の回転率の向上、人件費の削減、注文ミスでのコスト削減など、このシステムを導入すること、つまり、無駄を省き、さらなる利益を生むことが出来ます。
飲食店向けセルフオーダーシステムの種類
セルフオーダーシステムのメリット・デメリットをご紹介させていただきましたが、実際どのようなシステムがあるのかご説明させていただきます。
実際に皆様が使用しているものや、取り扱いが始まったシステムまで様々です。
①タッチパネル式セルフオーダーシステム
タッチパネル式のオーダーシステムは、焼肉屋や回転寿司、居酒屋の全国チェーン店などを中心に様々な飲食店で導入されており、最近では社会に広く浸透しているセルフオーダーシステムです。
②食券式セルフオーダーシステム
ラーメン屋や定食屋などで見かける、昔ながらの食券式は、お客様がスタッフを介さずに注文するという点では、セルフオーダーシステムの先駆けともいえるシステムです。
③スマホ注文式セルフオーダーシステム
日本のスマートフォン所有人口が90%を超えるこの時代に、登場したお客様のスマートフォンから注文するシステムで、お客様がお店の卓上に置いてあるQRコードを読み取り、その先のメニュー画面で注文するという流れです。
タッチパネル式セルフオーダーシステムのメリット・デメリット
タッチパネル式のメリット
①注文機会の損失を防げる
飲食店で、今までに「注文したいけれど忙しそうで声がかけられない」などの思いをしたことがある方は多いと思います。
しかし、スタッフを介さず、テーブル上で注文できるため、そのような心配を激減することができます。
また、その他に、タブレット上ですべての注文に写真や説明を記載できるため、「商品のイメージが付かないから注文をやめておこう」といった心配も激減できます。
②外国語への対応ができる
コロナウィルスによって減少していた外国人観光客の数が戻ってきている今、飲食店の外国語への適応は必須と言えます。
しかしながら、外国の方が注文に苦しんでいるシーンはよく見られます。
タブレットの注文画面をお客様自身が様々な外国語に設定できるため、外国の方も不便なく飲食店を利用できます。
タッチパネル式のデメリット
①初期費用が高い
タブレット端末を席数分用意するとなると、席数にもよりますが、導入に100万~200万前後かかってしまいます。
また、初期費用を抑えようとして、月額のレンタルで借りる場合には、ランニングコストが多くかかってしまいます。
②機械、システムトラブルの可能性がある
このシステムを導入する際、ネットワーク環境や、タブレット端末のトラブルの可能性は避けられません。
例えば、タブレット端末の故障によって、注文ができない、ネットワーク接続の不具合によって、日替わりのメニューが反映されない、といったトラブルが起こきる可能性があります。
タッチパネル式の注文方式で有名なシステムとして、株式会社スターランドの「スーパースターNAVI」があります。
食券式セルフオーダーシステム
食券式のメリット
①会計時のミスを防げる
食券機では、注文とお会計が同時に行われるため注文、会計のミスがほぼ無いというのが一番のメリットです。
また、お客さんのボタンの押し間違いなどが起こっても調理前に修正できるため、無駄な損失を抑えることができます。
食券式のデメリット
①追加オーダーに向いていない
食券機では、追加注文するのに、手間がかかるという理由から、客単価が下がってしまう場合があります。
また、追加注文を現金でも行えるようにすると、衛生面やスタッフの人件費などの問題が発生し、食券機導入のメリットが薄れてしまいます。
食券式の有名なシステムとして、グローリー株式会社の「券職人」があります。
スマホ注文式セルフオーダーシステムのメリット・デメリット
スマホ注文式のメリット
①タッチパネル式のメリット全て
使う端末が、卓上のタッチパネルか、お客様のスマートフォンかという違いのため、スマホ注文式のメリットとは、つまり、上記の「注文機会の損失を防げる」「外国語への対応ができる」といったタッチパネル式のメリットと同じです。
②初期費用を抑えられる
スマホ注文式では、テーブルごとのタッチパネルが必要ないため、その分のコストがかかりません。
そのため、タッチパネル式に比べると初期費用が圧倒的に低いのがメリットの1つです。
スマホ注文式のデメリット
①スマートフォンを持っていないお客様の注文
スマホ注文式では、名前通りお客様のスマートフォンで注文するため、お客様がスマホを持っていることが前提条件となっています。
そのため、スマートフォンを持っていないお客様が来店した場合、注文ができません。
このような場合に対応するために、お店側は、予備でスマートフォンを用意しておくなどの対策が必要です。
しかし、スマートフォンを持っている人がテーブルに一人でもいれば注文可能のため、今の時代、このような状況は少ないかもしれません。
LINEと連動した飲食店マーケティング
スマホ注文式のセルフオーダーシステムの中には、LINEと連動しているシステムもあります。
このシステムでは、お客様が注文する際、LINEのトーク画面やミニアプリを利用するため、自動的にお店の公式LINEを追加することになります。
公式LINEを活用すると、一度来店したお客様に向けて、メッセージを一斉に送信することができ、客足が少ない雨の日に「雨の日クーポン」などを送信したり、新商品を紹介したり出来ます。つまり、その時々の状況に合わせた広告を打つことが出来ます。
このようなLINEと連携したシステムとして、「いつでも注文くん」があります。
飲食店向けセルフオーダーシステムのいつでも注文くんとは?
「いつでも注文くん」とは、上記で述べた、LINEと連携したセルフオーダーシステムです。
料理の注文はもちろん、テーブル決済や、商品分析など、多彩な機能で、店舗の運営効率を最大化できます。
ご利用店舗様からの声や機能の詳しい内容、資料請求は下記のページに掲載していますので、是非ご覧ください。
まとめ
最後までご覧いただきありがとうございます。セルフオーダーシステムについての記事を書きましたが、導入の参考、きっかけになれば幸いです。
セルフオーダーシステムには、業務効率を高める様々なメリットがあり、さらなる顧客満足度の向上が望めます。
また、LINEと連携したサービスを利用することで、以前来店したお客様へのアプローチも可能であるため、再集客にも繋がります。
先ほど紹介したセルフオーダーシステムの「いつでも注文くん」の詳しい内容は下記の記事にてまとめていますので是非ご確認ください。