企業にとって情報漏洩は、積み上げてきた信頼を一瞬で失う重大リスクです。そしてそのリスクは、サイバー攻撃だけにとどまりません。廃棄・処分の際のデータ管理の甘さが、大きな事故につながることがあります。
2019年に発生した「神奈川県HDD転売・情報流出事件」は、多くの企業・自治体に強い警鐘を鳴らしました。そこから見えてきた「本当のリスク」と、その対策として注目される社内完結型データ消去について解説します。
2019年神奈川県HDD転売事件とは
神奈川県庁で使用されていたハードディスクが、廃棄処理の過程で不正に持ち出され、インターネットオークションに転売。落札者が復元ソフトを使用したところ、行政文書や個人情報が閲覧可能な状態で残っていたことが発覚しました。
⚠️ 事件の本質はどこにあったのか?
「外注していたこと」自体が問題だったわけではありません。問題の核心は次の2点です。
- データ消去が完全に実施されていなかった
- 消去対象機器の管理・確認を外注先に全面委託していた
つまり、管理体制と確認プロセスの欠如が最大の要因でした。
📎 参考:神奈川県、HDDオークション転売問題でブロードリンクを刑事告訴(INTERNET Watch)
事件が示した「本当のリスク」
① 完全消去が実施されていなかった
報道によると、簡易的な削除は行われていたものの、完全なデータ消去はなされていませんでした。その結果、復元ソフトでデータを確認できる状態が残っていたのです。
これは外注・自社対応に関わらず、「消去基準の徹底」がなければ起こり得る問題です。
② 管理を全面委託していた
消去対象端末の管理や確認プロセスが、事実上すべて委託先任せになっていました。発注側が以下の点を把握・確認できていたか、が問われます。
- 消去方法を具体的に確認していたか
- 作業工程を把握していたか
- 完了確認をどのレベルで行っていたか
外注が悪いのではない——管理を手放すことがリスク
重要なのは、「外注=危険」という単純な構図ではないということです。外注であっても、以下の体制が整っていれば、リスクは大幅に抑えられます。
- 明確な消去基準の設定
- 作業工程の可視化
- 消去証明プロセスの整備
- 発注側による確認・承認体制
💡 問題の本質は「どこで作業するか」ではなく、
「誰が最終責任として管理しているか」です。
逆に、自社対応であっても管理が曖昧であれば、同様の事故が起こり得ます。
リスクをゼロにすることは難しい
外注・内製に関わらず、情報漏洩リスクを完全にゼロにすることは現実的に困難です。情報セキュリティ対策は「ゼロリスク」を目指すのではなく、次の考え方が重要です。
- リスクを可視化する
- 管理可能な範囲に収める
- 確認できる体制を持つ
その観点で見ると、社内完結型のデータ消去は「管理を自社で保持できる」という点で大きなメリットがあります。
社内完結型という選択肢の意味
社内でデータ消去を行う最大のメリットは、作業工程のすべてを自社で把握・確認できることです。
- 消去方法を自社で選定・決定できる
- 作業者を特定・管理できる
- 物理的な社外搬出リスクがない
- 最終確認を自社で完結できる
- 監査対応時に説明責任を果たしやすい
ただし、社内対応であっても消去基準・手順書・確認フローの整備は必須です。「とりあえず社内でやった」では、根本的なリスク解消にはなりません。
外注に潜む3つのリスク
実際の消去工程が見えにくくなります。証明書が発行されても、作業プロセスの透明性は限定的です。委託先の内部不正を発注側が完全に防ぐことは困難です。
輸送中の紛失・盗難・内部不正など、物理的な移動には常にリスクが伴います。社内にあれば防げた事故が、外に出すことで拡大します。
リスク軽減のため立ち会いを行う企業もありますが、担当者の拘束時間が長くなり、業務負担が増大します。複数台処理の場合は特に顕著です。
外注を利用する場合でも、消去方法・管理体制・確認プロセスを発注側が明確に把握・コントロールすることが重要です。
データ消去装置レンタルの活用
社内完結型データ消去を実現する際、多くの企業が直面する課題がコストです。データ消去装置は購入すると高額であり、しかも毎日使う機器ではありません。多くの企業では、機器の入れ替え時期にまとめて使用するケースがほとんどです。
そこで有効なのがレンタルという選択肢です。必要な時だけ利用することで、コストを抑えながら確実な安全性を確保できます。
購入とレンタルの比較
| 比較項目 | 購入 | レンタル |
|---|---|---|
| 初期費用 | 高額 | 抑えられる |
| 保管場所 | 必要 | 不要 |
| メンテナンス | 自社負担 | 不要 |
| 利用頻度 | 常時稼働が前提 | 必要時のみ |
| 最新機種の利用 | 買い替えが必要 | 常に最新 |
年に数回の利用であれば、購入よりもレンタルのほうが合理的なコスト対策になります。
社内完結型がもたらす効果
社内完結型のデータ管理を導入することで、次の効果が期待できます。
- 情報漏洩リスクの大幅な低減
- 端末の社外持ち出しゼロ
- 内部統制の強化
- 監査対応時の説明力・証跡の向上
- 経営層・顧客への信頼性アピール
💡 「自社の情報は自社で守る」という体制は、経営層への安心材料となるだけでなく、取引先や顧客への信頼性の証明にもなります。
沖縄電子のサービスについて
沖縄電子では、沖縄県内の企業様向けにデータ消去装置のレンタルサービスを開始いたしました。社内で管理・確認しながらデータ消去を実施したい企業様を、機器の提供から運用サポートまでトータルでお手伝いします。
また、「社内対応が難しい」「大量処理が必要」という場合には、データ消去代行サービス(委託)もご利用いただけます。沖縄電子がお客様に代わってデータ消去を責任を持って実施いたします。消去方法・管理体制・確認プロセスについて丁寧にご説明し、安心・納得した上でご利用いただける体制を整えています。
沖縄電子が選ばれる3つの理由
情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の認証を取得。毎年、第三者機関による外部審査を受け、高い情報管理水準を維持しています。
データを取り扱う専用の部屋を設け、関係者以外は入室できない厳格なアクセス管理を実施。物理的なセキュリティも万全です。
消去方法・作業工程・完了確認のすべてをお客様に開示。「丸投げ」ではなく、管理を共有しながら進める体制です。
📌 重要なのは、外注か内製かではありません。
「管理を可視化できているかどうか」——これが情報漏洩対策の本質です。
沖縄電子への委託であれば、ISMS認証と専用設備に裏付けられた透明性の高い管理体制をご提供できます。
まとめ
2019年の神奈川県HDD転売事件が示したのは、「外注が危険」という単純な教訓ではありません。
- 完全なデータ消去が行われていなかった
- 管理と確認を全面的に委託していた
この2点が問題の本質でした。
情報漏洩リスクを完全にゼロにすることは難しくても、管理を自社で把握できる体制を構築することで、リスクは大きく低減できます。
沖縄でデータ消去装置レンタルをご検討の企業様は、ぜひ社内完結型データ管理という選択肢をご検討ください。
情報資産を守る第一歩は、「管理の見える化」から始まります。
お問い合わせ・ご相談
レンタルのお申し込み、消去代行のご依頼、料金に関するご質問など、お気軽にご連絡ください。