【2024年12月からアナログ無線機が使えません!】アナログの無線機が使えなくなる前にすべきこととは?

【2024年12月からアナログ無線機が使えません!】アナログの無線機が使えなくなる前にすべきこととは?

無線機は簡単な操作ですぐに連絡を取れるため、消防や警察、工事現場などでよく使用されています。
一部の無線機は免許が必要であることをはじめ、無線機の使用については電波法で詳細に定められており、無線機を使用する際は電波法を遵守する必要があります。

その中でも、特に注意したいのが2024年12月以降にアナログ無線機が使えなくなるということです。

今回はアナログ無線機が使えなくなることについて、デジタル無線機との違い、デジタル無線機への入れ替え方法とともに解説します。
無線機や免許の管理がしっかりとできていない方は、これを機会に無線機の種類や数などを見直しましょう。

アナログの無線機は使えなくなる

2024年12月1日以降、一部のアナログ無線機は廃止されます。

背景として、有限な資源である電波がさまざまな場面で使われるようになり、空いている周波数が少なくなってきたため、効率的に伝送速度を高められるデジタル無線機へ移行する必要性が出てきたことが挙げられます。

もともとは2022年11月30日が期日でしたが、新型コロナウイルス感染拡大による社会経済への影響を考慮し、2024年まで延長されました。

対象のアナログ無線機は期日までに使用を停止しなければいけません。

期日を過ぎて使用した場合は電波法違反となり、免許の取消しに加え、懲役刑や罰金の対象になります。

また、公共性の高い無線局に妨害を与えてしまうリスクもあります。

アナログ無線機廃止の旨を知らないために使用してしまったというリスクを避けるためにも、管理者の方は早めにデジタル無線機へ入れ替えましょう。

アナログ無線機とデジタル無線機の違い

アナログ無線機とデジタル無線機では発信方法が異なるため、使用する際にも違いが出てきます。
ただし、移行しているからといって全ての面でデジタル無線機が優れているというわけではないので、移行後の注意点としても参考にしてください。

通信距離

アナログ無線機よりもデジタル無線機のほうが、より遠くの相手にも届きます。
通信距離に差が出るのは性能の良し悪しではなく、デジタル無線機が直線にのみ電波を飛ばすのに対して、アナログ無線機は障害物を迂回して相手に届くからです。
アナログ無線機より遠くの相手に届くデジタル無線機は、障害物に弱いという性質を持つため障害物が多いと相手に届きにくいこともあります。

音質

音質は、アナログ無線機よりもデジタル無線機のほうが圧倒的に優れています。
デジタル無線機では発生したノイズや雑音を情報化する際にカットするため、クリアな音質で通信できるのです。

混信への強さ

混信とは別の電波が混じって受信されることを言い、混信によって正常な通信が困難になります。
アナログ無線機は障害物を迂回するため、電波の移動が不規則になり電波同士が混ざりやすくなってしまいます。
一方で、デジタル無線機は障害物に弱いとも言えますが、直線的に電波を発信するため混信する可能性はアナログ無線機よりも低いのです。

バッテリーの持続力

バッテリーはアナログ無線機のほうが持続する傾向にあります。
電波の送受信の方法が単純であるため、余計なバッテリーを消耗しないからです。
一方で、デジタル無線機は送信時に波形を0と1のデジタル信号に変換、受信時にその信号を再度波形に変換し音声を再生するという過程を踏むので、アナログ無線機よりもバッテリーを消耗しやすいのです。

使えなくなるアナログ無線機

2024年12月1日からアナログ無線機が廃止されますが、全ての種類が廃止になるというわけではありません。
以下が廃止の対象となる無線機なので、お使いのものが当てはまっているかどうか確認してみてください。

アナログ無線機(350MHz・400MHz)

アナログ無線機は周波数によって種類が分かれます。
廃止となるアナログ無線機は350MHz帯と400MHz帯の無線機であり、50MHz帯は廃止の対象ではありません。
また、現在再免許に限り使用が可能で、既に新規での使用は認められていません。

デュアル方式無線機

デュアル方式無線機とはアナログ式もデジタル式も両方使用できる無線機のことです。
誤ってアナログ式で使用することがないように、無線機を改修する必要があります。

一部の特定小電力トランシーバー

特定小電力トランシーバーは、新スプリアス規格に準じていないものが廃止の対象です。
新スプリアス規格に準じているかどうかは販売店かメーカーに問い合わせることで確認できます。

アナログ無線機が使えなくなる前にやるべきこと

廃止までの期日は延長されたものの、もうすぐで対象のアナログ無線機は使えなくなります。
これからも無線機を使用する場合は、期日までにデジタル無線機へ入れ替えられるように準備を進めましょう。

使っている無線機がアナログかどうか確認する

まずは、使っている無線機が廃止の対象となる無線機であるかどうかを確認します。
販売店やメーカーに直接確認する以外にも、メーカーのホームページや取扱説明書からも確認できます。

4つの入れ替え方法

アナログ無線機を使っている場合、デジタル無線機へ入れ替える必要がありますが、入れ替えのために無線機が使用できない期間がないように時期や方法を工夫することが重要です。

①デジタル無線機へ一度に総入れ替え

ほぼ毎日、1つの場所で無線機を使用している方におすすめなのが、一度に全ての無線機を入れ替える方法です。
無線機の利用状況が正確に把握できていればデジタル無線機の選定から入れ替えまでスムーズに完了できます。
一方で、一時的な支出が最も大きい方法でもあります。

②徐々にデジタル無線機に入れ替える

アナログ無線機とデジタル無線機が混同している、または複数の場所で無線機を使用している方におすすめなのが、グループごとに徐々に無線機を入れ替える方法です。
計画的に資金を管理できることに加えて、リース契約の見直しや免許整理をする良い機会にもなります。
一方で、何度も入れ替えをするので、全ての無線機を入れ替えるのに時間と手間がかかります。

③必要最低限だけ入れ替え

無線機の利用頻度が低い方は、必要最低限の無線機だけを入れ替える方法がおすすめです。
利用期間が長い無線機を中心に入れ替えることで、使用しない無線機が生じるリスクを減らせます。
無線機の数が不足した際はレンタルで賄えますが、その度にレンタル料金がかかります。

④全てレンタルにする

使用頻度が低く、無線機や免許の管理ができていない場合は、全て無線機をレンタルにするという方法もあります。
管理を全てプロに一任できるので管理の手間を削減できる一方で、購入するよりも短期的なコストが高くなるというデメリットがあります。

まとめ

一部のアナログ無線機は、2024年12月1日以降使用できなくなります。
お使いの無線機が350MHz・400MHzのアナログ無線機、デュアル式無線機、新スプリアス規格に準じていない特定小電力トランシーバーの場合は、早めにデジタル無線機へ移行する準備を始めましょう。
一度に全て入れ替える必要はありませんが、徐々に入れ替える、または一部のみ入れ替える場合は期日後にアナログ無線機を使うことがないようにしっかりと管理することが重要です。

当社では、使用する場所や距離、環境に合わせて適切な無線機を選定いたします。
沖縄県で無線機の使用をご検討中の方、今使用している無線機の種類や状態に不安がある方は、ぜひ当社にお問い合わせください。

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